UbuntuでpCloudを最強のネットワークドライブとして活用するための、rcloneの導入・設定ガイドをブログ形式でまとめました。
Ubuntu(Linux)でpCloudを使う際、公式のAppImageも便利ですが、サーバー運用や自動バックアップ、さらには「OS起動時に自動でマウントさせたい」といった用途には、オープンソースの最強ツール rclone が最適です。
今回は、rcloneのインストールからpCloudの連携、そしてネットワークドライブとしてマウントするまでの手順を徹底解説します。
1. rcloneのインストール
まずは最新版のrcloneをインストールしましょう。Ubuntuの標準リポジトリ(apt)にあるものはバージョンが古いことが多いため、公式サイトのスクリプトを使用するのが最も確実です。
sudo -v ; curl https://rclone.org/install.sh | sudo bash
インストールが完了したら、バージョンを確認しておきます。
rclone version
2. pCloudとの連携設定(リモート作成)
次に、rcloneがpCloudにアクセスするための設定(リモート)を作成します。
- 設定モードを開始:Bash
rclone config - 新規作成を選択:
n(New remote) を入力。 - 名前を入力:
pcloud(任意ですが、これが後のコマンドで使われます)。 - ストレージタイプを選択: リストから
pcloudを探して番号を入力するか、直接pcloudと打ち込みます。 - Client ID / Secret: 空欄のまま Enter でOKです。
- データリージョンの選択: * 米国の場合は
1(original)- 欧州(EU)サーバーの方は
2(EU)
※ご自身のpCloudアカウントの設定を確認してください。
- 欧州(EU)サーバーの方は
- 高度な設定:
n(No) でスキップ。 - 認証 (Use web browser?): * GUI環境なら
y。ブラウザが開くのでログインして許可します。- CUI(サーバー)環境なら
n。別のPCでトークンを取得する手順が表示されます。
- CUI(サーバー)環境なら
- 保存: 最後に
yを押して設定を完了します。
3. 接続の確認
正しく設定できたか、pCloud内のファイルリストを表示して確認してみましょう。
rclone lsd pcloud:
※ pcloud: の後のコロンを忘れないように注意してください。フォルダ一覧が表示されれば成功です!
4. ネットワークドライブとしてマウントする
ここからが本番です。pCloudをローカルフォルダのように扱えるようにマウントします。
事前準備
マウントに必要な fuse をインストールし、マウント用のディレクトリを作成します。
sudo apt install fuse3 -y
mkdir -p ~/mnt/pcloud
マウントコマンドの実行
以下のコマンドで、バックグラウンドでマウントを実行します。
rclone mount pcloud: /home/$USER/mnt/pcloud \
--vfs-cache-mode full \
--vfs-cache-max-age 24h \
--vfs-cache-max-size 10G \
--daemon
| オプション | 解説 |
--vfs-cache-mode full | ファイルの読み書きをスムーズにするため必須の設定です。 |
--vfs-cache-max-size | キャッシュに使用する最大容量。ディスク残量に合わせて調整してください。 |
--daemon | コマンド実行後、バックグラウンドで動作させます。 |
これで、Finder(Files)などのファイルマネージャーから、ローカルディスクと同じようにpCloudへアクセスできるようになります。
5. OS起動時に自動マウントさせる
PCを再起動するたびにコマンドを打つのは面倒ですよね。systemd を使って自動化するのが「エンジニア流」です。
- 以下のディレクトリにサービスファイルを作成します。
sudo nano /etc/systemd/system/rclone-pcloud.service - 以下の内容を貼り付けます(
ユーザー名の部分は書き換えてください)。
[Unit]
Description=rclone pCloud Mount
After=network-online.target
[Service]
Type=simple
User=ユーザー名
ExecStart=/usr/bin/rclone mount pcloud: /home/ユーザー名/mnt/pcloud \
--config /home/ユーザー名/.config/rclone/rclone.conf \
--vfs-cache-mode full \
--vfs-cache-max-size 10G \
--allow-other
ExecStop=/bin/fusermount -u /home/ユーザー名/mnt/pcloud
Restart=always
[Install]
WantedBy=default.target
- サービスを有効化します。
sudo systemctl daemon-reload
sudo systemctl enable rclone-pcloud.service
sudo systemctl start rclone-pcloud.service
まとめ
rcloneを使えば、Ubuntu環境でもpCloudを強力なネットワークドライブとして統合できます。特に vfs-cache-mode full を使うことで、クラウド上のファイルを直接動画編集ソフトで開いたり、VS Codeで編集したりといった作業もストレスなく行えるようになります。


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