- 日程:2025年(令和7年)2月2日(日)
- 恵方:西南西
- 節分は2月3日固定ではない
- 節分は平安時代からあった
- 大阪で江戸時代後期から明治時代に「丸かぶり寿司」として食べられていた
- 恵方巻を全国で食べるようになったのはここ40年の歴史
- 1989年に広島県のセブン・イレブンが「恵方巻」という名前で販売したの初
毎年2月3日に行われることが多い節分ですが、2025年の節分は2月2日であることをご存じでしょうか?
節分はいつかと聞かれたら2月3日と答える人も多いだろう。しかし,この日付は固定ではなく令和3年(2021)には2月2日となります。3日でなくなるのは昭和59年(1984)2月4日以来37年ぶり,2日になるのは明治30年(1897)2月2日以来124年ぶりになります。
節分の日の定義
節分の日付は立春の前日と定められており、立春の日付は暦の関係で毎年少しずつずれるため、節分の日付も変動するのです。

節分は季節を分けるという意味の雑節で,本来は各季節の始まりである立春・立夏・立秋・立冬の前日それぞれを指すはずだが,そのうち立春の前日だけが残ったものとされている。つまり,立春が定まれば節分もその前日として定まるわけだ.では立春はというと,春分や秋分と同じく二十四節気の1つであるから,2012年のトピックスで説明した秋分と同じ理屈で同じように変動する.すなわち,1年ごとでは1太陽年 365.2422日と1年 365日の差~約6時間ずつ遅くなる一方,うるう年には4年前より少し早くなる,というパターンです。
こうして,しばらく2月4日の中に納まっていた立春の日が令和3年には2月3日へ移り,その前日たる節分も連動して2月2日へ移ったという次第である.
各時代の節分の日
節分は現在、豆まきや恵方巻を食べる日として知られていますが、昔の節分、特に江戸時代以前は、今とは少し違った様子でした。時代を経るごとに、節分の行事は変化し、現在のような形になったと考えられます。特に、恵方巻を食べる習慣は比較的新しいもので、全国的に広まったのはここ数十年です。
平安時代
- 追儺(ついな): 宮中行事として大晦日に行われていました。方相氏(ほうそうし)と呼ばれる鬼のような面をつけた役人が、鬼を模した役人たちを率いて宮中を回り、邪気を祓っていました。弓矢で鬼を追い払う儀式もありました。
- 大晦日としての節分: 当時は立春が新年の始まりとされていたため、その前日である節分は大晦日にあたり、1年の締めくくりの日として重要な意味を持っていました。
室町時代
- 豆まきの始まり: 中国から伝わった風習である豆まきが、この頃から日本で行われるようになりました。年男が「鬼は外、福は内」と唱えながら炒った豆をまく習慣が始まりました。
江戸時代
- 節分と年越し: 一部の地域では節分を「年取りの日」と呼び、この日を一年の終わりと捉え、年越し行事としていました。年の数だけ豆を食べる風習もあったようです。
- 神社仏閣の節分行事: 多くの神社仏閣で節分会や追儺式が行われるようになり、庶民の間にも広まっていきました。
- ヒイラギとイワシの頭: 節分の夜には、ヒイラギの枝にイワシの頭を刺して玄関に飾る風習がありました。これは、イワシの臭いとヒイラギの棘で鬼を追い払う魔除けの意味があったとされています。
- 雷除けのおまじない: 節分でまいた豆を保管しておき、春の初雷の日に食べることで雷除けのおまじないになると信じられていた地域もありました。
恵方巻きの歴史
恵方巻の起源ははっきりとはしておらず、諸説あります。有力な説としては、江戸時代末期から明治時代初期にかけて、大阪の商人や花街で商売繁盛や無病息災を願って節分に太巻き寿司を食べたのが始まりと言われています。当時は「丸かぶり寿司」「太巻き寿司」などと呼ばれていました。
花街の習慣
江戸時代後期から明治時代にかけて、大阪の花街では節分に芸妓や遊女が太巻き寿司を食べていたという記録が残っています。
商人の習慣
商売繁盛を願って太巻き寿司を恵方に向けて食べる風習が、大阪の商人たちの間で行われていたという説もあります。
船場の風習
大阪の船場の米商人や遊女が、節分に太巻き寿司を丸かぶりで食べていたという記録も残っています。
恵方巻きの全国展開
恵方巻が全国的に広まったのは、1970年代後半から1980年代にかけて、コンビニエンスストアやスーパーマーケットが販売を開始したことがきっかけです。特に、1989年に広島県のコンビニエンスストアであるセブン・イレブンが「恵方巻」という名前で販売したことが、現在の名称の由来となっています。その後、メディアでも取り上げられるようになり、全国的な行事として定着しました。
恵方巻を食べる方角の恵方とは?
恵方巻を食べる方角(恵方)は、その年の歳徳神のいる方角とされています。歳徳神とは、その年の福徳を司る神様で、恵方は歳徳神のいる縁起の良い方角とされています。
恵方は毎年変わり、十干(じっかん:甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸)によって決められています。2025年の十干は「乙(きのと)」です。
組み合わせとしては4✕4✕4で64通りで毎年細々と変わってるのかと思ってたら実際は4つの方角しかないのに驚きました
歳徳神
歳徳神(としとくじん、とんどさん)は、陰陽道で、その年の福徳を司る神である。年徳、歳神、正月さまなどとも言う。
ほとんどの暦では、最初の方のページに王妃のような姿の美しい姫神の歳徳神を記載している。歳徳神の由来には諸説あり、『簠簋内伝』では、牛頭天王の后・八将神の母の頗梨采女(はりさいじょ)であるとしているが、これはでたらめであるとの批判もある。また、牛頭天王が須佐之男尊と習合したことから、その妃の櫛稲田姫とも同一視される。

十干と恵方の対応

十干(じっかん)とは、古代中国の暦法で使われる10種類の記号で、甲(きのえ)、乙(きのと)、丙(ひのえ)、丁(ひのと)、戊(つちのえ)、己(つちのと)、庚(かのえ)、辛(かのと)、壬(みずのえ)、癸(みずのと)です。この十干によって、その年の恵方が決まります。
十干 | 恵方 | 方位角 (24方位) | 方位角 (16方位) | 西暦の下一桁 |
---|---|---|---|---|
甲・己 | 東南東やや東 | 75° | 東南東 | 4, 9 |
乙・庚 | 西南西やや西 | 255° | 西南西 | 5, 0 |
丙・辛・戊・癸 | 南南東やや南 | 165° | 南南東 | 6, 1, 8, 3 |
丁・壬 | 北北西やや北 | 345° | 北北西 | 7, 2 |
24方位と16方位
上記表では、24方位と16方位の両方で恵方を示しています。本来、恵方は24方位で示されるものですが、一般的には16方位で表現されることが多いです。そのため、24方位と16方位の間には、7.5度のずれが生じます。
西暦の下一桁で恵方を調べる方法
十干を覚えるのは難しいので、西暦の下一桁で恵方を調べる方法も便利です。上の表にあるように、西暦の下一桁と十干、そして恵方は対応しています。例えば、2025年は下一桁が5なので、十干は「乙・庚」となり、恵方は「西南西やや西」となります。
恵方の方角の微妙なずれについて
恵方の方角が「やや東」「やや西」「やや南」「やや北」といったように、微妙にずれているのは、歳徳神がその方角のやや中心寄りに位置すると考えられているからです。これは、伝統的な方位の考え方や、暦の計算方法に由来するものです。
恵方巻を食べる上での注意点
恵方は毎年変わるため、その年の正しい恵方を調べてから恵方巻を食べることが大切です。インターネットやカレンダーなどで簡単に調べることができます。また、恵方を向いて、願い事をしながら、無言で最後まで食べきるのが良いとされています。
Pythonコード
節分の日を算出 – 超簡易版
import datetime
def get_setsubun(year):
"""
指定された年の節分の日付を計算する関数
Args:
year: 西暦年 (int)
Returns:
datetime.date オブジェクト: 節分の日付。
計算に失敗した場合は None を返します。
"""
try:
# 立春の日付を計算
# 参考:国立天文台 暦計算室
# デフォルト値として2月3日を設定
risshun_date = datetime.date(year, 2, 3)
#計算時の誤差を減らすためdatetime型を使用
risshun_datetime = datetime.datetime(year, 2, 3, 12, 0, 0)
# 2021年以降、立春は2月3日か4日なので、調整
if year >= 2021:
#4で割ったあまりが1か2なら2月3日
if (year % 4 == 1 or year % 4 == 2):
pass #デフォルト値2月3日を使用
elif year % 4 == 3: #4で割ったあまりが3なら2月4日
risshun_date = datetime.date(year, 2, 4)
risshun_datetime = datetime.datetime(year, 2, 4, 12, 0, 0)
elif year % 4 == 0: # うるう年の場合は2月4日
#100で割り切れて400で割り切れない年は平年
if year % 100 == 0 and year % 400 != 0:
pass #デフォルト値2月3日を使用
else:
risshun_date = datetime.date(year, 2, 4)
risshun_datetime = datetime.datetime(year, 2, 4, 12, 0, 0)
# 節分は立春の前日
setsubun_date = risshun_date - datetime.timedelta(days=1)
return setsubun_date
except ValueError: # 無効な日付の場合は None を返す
return None
# 使用
year = 2025
setsubun_date = get_setsubun(year)
if setsubun_date:
print(f"{year}年の節分は{setsubun_date.strftime('%Y年%m月%d日')}です")
else:
print(f"{year}年の節分の計算に失敗しました")
恵方巻きを食べる方角
import datetime
import calendar
def get_eho_maki_direction(year=None):
"""
恵方巻きの食べる方角を計算する関数
Args:
year: 年。指定がない場合は現在の年を使用。
Returns:
方角の文字列。
年の干支。
"""
if year is None:
year = datetime.date.today().year
# 年の干支を計算 (2025年は乙巳)
eto = ["甲子", "乙丑", "丙寅", "丁卯", "戊辰", "己巳", "庚午", "辛未", "壬申", "癸酉", "甲戌", "乙亥"]
eto_index = (year - 4) % 12 # 基準年1984年(甲子)を0とする
eto_year = eto[eto_index]
# 方角を決定
# 参考: https://www.koyomi8.com/reki_doc/doc_0530.htm
if eto_year in ("甲子", "丙寅", "戊辰", "庚午", "壬申", "甲戌"):
# 子年, 寅年, 辰年, 午年, 申年, 戌年
direction = "西南西やや南"
elif eto_year in ("乙丑", "丁卯", "己巳", "辛未", "癸酉", "乙亥"):
# 丑年, 卯年, 巳年, 未年, 酉年, 亥年
direction = "南南東やや南"
else:
direction = "不明" # エラー処理
return direction, eto_year
# 使用例:現在の年の恵方巻きの食べる方角
direction, eto_year = get_eho_maki_direction()
print(f"{datetime.date.today().year}年({eto_year})の恵方巻きの食べる方角: {direction}"
参考

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