PowerPointで背景に画像を使ったデザインテンプレートを作成する手順ですね。「画像を1枚だけ使うパターン」と「複数の画像を使い分けるパターン」、それぞれの方法を誰でも簡単にできるよう、ステップバイステップで丁寧に解説します。
デザインテンプレート作成は「スライドマスター」
まず最初に、テンプレートを作成するための最も重要な機能が「スライドマスター」です。
これを使うことで、すべてのスライドに共通のデザイン(背景、フォント、ロゴなど)を一度に設定でき、後から追加するスライドにも自動で適用されるようになります。
パターン1:背景に「画像を1枚」だけ入れるテンプレート
これは、プレゼンテーション全体で統一した背景画像を使いたい場合に最適です。
- スライドマスターを開く
- PowerPointの上部メニューから [表示] タブをクリックし、[スライド マスター] を選択します。
- 一番上のマスターを選択する
- 画面左側にスライドの一覧が表示されます。その中で、一番上にある、少し大きいスライドをクリックして選択します。これがすべてのスライドの「親」となるマスターです。ここに設定した内容は、下のすべてのレイアウトに反映されます。
- 背景の書式設定を開く
- 一番上のスライドを選択したまま、スライド上の何もないところを右クリックし、メニューから [背景の書式設定] を選択します。画面右側に設定ウィンドウが表示されます。
- 画像を選択する
- 右側の設定ウィンドウで、[塗りつぶし (図またはテクスチャ)] を選択します。
- [図のソース] の下にある [挿入] ボタンをクリックし、背景にしたい画像をPCのファイルから選択します。
- 画像の透明度を調整する(重要!)
- 背景に画像を入れると、その上に乗る文字が読みにくくなることがあります。
- 設定ウィンドウにある [透明度] のスライダーを右に動かして、画像を少し薄く調整しましょう。50%~80% 程度に設定すると、文字の視認性を保ちつつ、背景の雰囲気も活かせます。
- マスター表示を閉じる
- 設定が終わったら、上部メニューの [スライド マスター] タブをクリックし、[マスター表示を閉じる] ボタンを押して通常画面に戻ります。
これで完了です!新しいスライドを追加するたびに、設定した背景画像が自動的に適用されます。
パターン2:背景に「複数の画像」を入れるテンプレート
これは、「タイトルのスライドだけ豪華な背景にしたい」「章ごとに背景画像を変えたい」といった場合に非常に便利な方法です。
- スライドマスターを開く
- パターン1と同様に、[表示] タブ → [スライド マスター] を開きます。
- 特定の「レイアウト」を選択する
- 今回は一番上のマスターではなく、その下にある個別のレイアウトを選択します。例えば、「タイトルのスライド」用の背景を変えたいなら*「タイトル スライド レイアウト」と表示されるサムネイルをクリックします。
- 選んだレイアウトの背景を設定する
- パターン1の手順3〜5と全く同じです。選択したレイアウト上で右クリック → [背景の書式設定] を開き、好きな画像を挿入して透明度を調整します。
- この設定は、選択したレイアウトにのみ適用されます。
- 別のレイアウトにも、別の画像を設定する
- 次に、本文用のスライド(例:「タイトルとコンテンツ レイアウト」)のサムネイルを選択し、手順3を繰り返して、別の背景画像を設定します。
- この作業を、背景を変えたいレイアウトの数だけ繰り返します。
- (応用)オリジナルのレイアウトを作成する
- 既存のレイアウトだけでなく、自分だけのレイアウトも作れます。
- 左側の一覧の何もないところで右クリック → [レイアウトの挿入] をクリック。
- 新しくできたレイアウトに好きな名前を付け(右クリック→[レイアウト名の変更])、同様に背景画像を設定します。
- マスター表示を閉じる
- すべての設定が終わったら、[マスター表示を閉じる] をクリックして通常画面に戻ります。
使い方
通常のスライド編集画面で、新しくスライドを追加した後、[ホーム] タブにある [レイアウト] ボタンをクリックすると、先ほど背景画像を設定したレイアウトが一覧で表示されます。使いたいデザインのレイアウトを選ぶだけで、スライドの背景を自由に変更できます。
まとめ
この「スライドマスター」を使いこなせば、誰でも簡単に見栄えの良いオリジナルテンプレートを作成できますので、ぜひ試してみてください。
- 全部同じ背景にしたい → 一番上のマスターに設定
- スライドの種類で背景を使い分けたい → 個別のレイアウトにそれぞれ設定
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