PowerPointのテンプレートに、すべてのスライドで一貫したヘッダーやフッター(日付、ロゴ、ページ番号など)を定義する方法を解説します。
重要ポイント
操作は「スライドマスター」で行う
テンプレート全体に共通の設定を反映させるには、「スライドマスター」機能を使います。ここで行った変更は、今後作成するすべてのスライドに自動的に適用され、非常に効率的です。
ステップ1:スライドマスターを開く
まず、テンプレートの設計図である「スライドマスター」の編集画面を開きます。
- PowerPointの上部メニューから [表示] タブをクリックします。
- リボンの中にある [スライドマスター] を選択します。
ステップ2:一番上の「親」マスターを選択する
スライドマスターを開くと、画面左側にスライドのレイアウト一覧が表示されます。ここで、必ず一番上にある、少し大きいスライドを選択してください。
これがテンプレート全体の設計を管理する「親」マスターです。ここに行った変更が、下のすべてのレイアウト(「タイトルスライド」「タイトルとコンテンツ」など)に反映されます。
ステップ3:「ヘッダーとフッター」の設定画面を開く
次に、表示する要素(日付、フッターテキスト、スライド番号)を定義します。
- 一番上のマスターが選択されている状態で、上部メニューの [挿入] タブをクリックします。
- [ヘッダーとフッター] を選択します。(または[テキスト] グループの [ヘッダーとフッター] アイコンをクリックします)
ステップ4:表示したい項目にチェックを入れる
「ヘッダーとフッター」のダイアログボックスが表示されます。ここで、スライドに表示したい項目を設定します。
- 日付と時刻:
- [自動更新]: ファイルを開くたびに、その日の日付に自動で更新されます。
- [固定]: 「2025年8月版」のように、バージョン情報などを固定で表示したい場合に使います。
- スライド番号:
- チェックを入れると、スライドの右下などにページ番号が自動で入ります。
- フッター:
- チェックを入れて、テキストボックスに会社名や「社外秘」などの固定テキストを入力します。
- タイトルスライドに表示しない:
- (推奨)ここにチェックを入れると、表紙となる1枚目のスライドだけはヘッダーやフッターが表示されず、すっきりとしたデザインになります。
設定が終わったら、[すべてに適用] ボタンをクリックします。
ステップ5:ヘッダー・フッターの位置とデザインを調整する
[すべてに適用] をクリックすると、スライドマスター上に各要素の**「プレースホルダー」**(点線で囲まれた箱)が表示されます。この箱を編集することで、テンプレートのデザインを完成させます。
- 位置の調整(ヘッダーの作成):
- 例えば、スライド番号を右上に配置して「ヘッダー」のように使いたい場合、右下にある**
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**と書かれた箱を、マウスでドラッグして右上に移動させます。 - 日付やフッターの箱も、好きな位置(中央揃え、左端など)に移動できます。
- 例えば、スライド番号を右上に配置して「ヘッダー」のように使いたい場合、右下にある**
- デザインの調整:
- プレースホルダーの箱を選択した状態で、[ホーム] タブをクリックします。
- フォントの種類、サイズ、色、太字などを自由に設定できます。
- 例えば、フッターの会社名を少し小さく、薄いグレーにすると、主張しすぎない上品なデザインになります。
ステップ6:マスター表示を閉じる
すべてのデザイン調整が終わったら、通常のスライド編集画面に戻ります。
- 上部メニューの [スライドマスター] タブをクリックします。
- 一番右にある [マスター表示を閉じる] ボタンを押します。
これで、ヘッダーとフッターが定義されたテンプレートの完成です。
[ホーム] タブから [新しいスライド] を追加すると、今設定したデザインが自動的にすべてのスライドに適用されていることが確認できます。
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