過激なサムネイル、扇情的なタイトル…YouTubeの広告収入モデルは、クリエイターに「とにかく再生されろ」という呪いをかけます。しかし、再生数という一過性の快楽を追い求めた先に、本当の安定はあるのでしょうか?元日経新聞のエース記者で、現在は独立した経済ジャーナリストとして絶大な影響力を持つ後藤達也氏の戦略は、その呪いへの明確な解毒剤となります。彼の主戦場はYouTubeではありません。TwitterとNoteです。
彼の戦略から、これからのクリエイターエコノミーを生き抜くための新しい常識を学びます。
後藤達也が証明した「テキストメディアは死なない」という事実
「これからは動画の時代。テキストはオワコンだ」そんな言葉を信じていませんか?後藤氏は、その常識が間違いであることを証明しました。彼によれば、テキストメディアには、動画にはない明確な強みがあります。それは「情報収集の速さ」と「再確認の容易さ」です。そして何より、Twitterというテキストベースのプラットフォームと、Noteというテキストベースのプラットフォームは、驚くほど親和性が高いのです。
設計図を公開!TwitterとNoteで「利益の方程式」を作る方法
後藤氏の戦略は、驚くほどシンプルかつ強力です。
- Twitterを「入口」にする: 速報性の高いニュースや、興味を引くグラフなどをTwitterで発信する。
- Noteを「出口」にする: Twitterの投稿を見て「もっと深く、背景まで知りたい」と思った、熱量の高いユーザーを、有料のNote記事やマガジンへと誘導する。
この流れは、動画プラットフォームへの誘導よりも遥かにスムーズで、コンバージョン率も高いと後藤氏は語ります。これは、同じ「テキストを読みたい」という欲求を持ったユーザーを動かす、理にかなった設計なのです。
なぜ広告収入モデルは、あなたの寿命を縮めるのか
YouTubeの広告収入は、不特定多数からの「視聴」によって成り立ちます。これは、常にバズを狙い続けなければならない不安定なモデルであり、長期的な信頼関係の構築には向きません。一方で、後藤氏が実践するNoteのサブスクリプションモデルは、特定のファンからの「信頼」によって成り立ちます。炎上とは無縁で、収益は安定し、ファンとの絆は深まる一方。クリエイターとして長く、健全に活動したいのであれば、どちらを選ぶべきかは明白です。
AIの脅威と、それでも「あなたから買いたい」と思わせる価値の作り方
ChatGPTの登場により、事実を並べただけの凡庸なテキストは、AIによって一瞬で生成されるようになりました。これは多くの書き手にとって脅威です。しかし、裏を返せば、AIには決して書けない「あなた自身の視点、分析、そして経験に裏打ちされた洞察」の価値が、相対的に高まったことを意味します。これからの時代に求められるのは、単なる情報ではなく、「誰が」それを語るか、なのです。
おわりに:プラットフォームではなく、自分自身を信じるということ
後藤氏は、Twitterというプラットフォームを通じて、自分の発信が世の中にどう受け止められるかを肌で感じ、自らの価値を確信したと言います。プラットフォームのアルゴリズムに媚びるのではなく、ユーザーと真摯に向き合い、自らの専門性と信頼性を高め続ける。そして、複数の発信拠点を持ち、リスクを分散させる。この当たり前で、しかし最も困難な道を歩み続けることこそが、AI時代に「個」で稼ぎ続けるための唯一の答えなのかもしれません。


コメント