[NetBox]ネットワーク管理を劇的にラクにする方法

ツール

「あのIPアドレス、今どのサーバーで使ってるんだっけ?」「エクセルの管理表、誰かが更新し忘れててIPが重複してしまった!」……インフラ管理やネットワーク運用に関わったことがある方なら、一度はこんな「エクセル管理の限界」に直面したことがあるのではないでしょうか。

そんな悩みを一気に解決してくれるのが、オープンソースのネットワーク管理ツール「NetBox」です。

NetBoxとは?

NetBoxは、ネットワークインフラ全体の「設計図」と「住所録」を一つにまとめたようなWebアプリケーションです。専門用語ではIPAM(IPアドレス管理)DCIM(データセンターインフラ管理)を統合したツールと呼ばれます。

元々は海外のクラウドプロバイダー(DigitalOcean)のネットワークエンジニアたちが、「自分たちが本当に使いやすい管理ツールが欲しい!」と開発し、オープンソース(無料)として公開したものです。そのため、現場のエンジニアにとってかゆいところに手が届く、非常に実用的で洗練された作りになっています。

NetBoxのできること

NetBoxを導入すると、ネットワークやサーバーのあらゆる情報をWebブラウザ上で視覚的に管理できるようになります。

  • IPアドレスの管理(IPAM)「192.168.1.50はファイル共有サーバー用」「192.168.1.51はリモートアクセス用のVPNゲートウェイ」「52はメールサーバー」といった形で、どのIPアドレスが何に使われているかを一元管理できます。空いているIPアドレスも一目で分かります。
  • ラックと機器の視覚化(DCIM)サーバーラックの何段目に、どのルーターやサーバーが収まっているかを、まるで本物のラックを見ているかのような図で管理できます。
  • ケーブルの接続管理「このスイッチの1番ポートに繋がっているケーブルは、どのサーバーに繋がっているか」といった物理的な配線情報まで記録できます。
  • 仮想マシンの管理物理的なサーバーだけでなく、その中で動いている仮想マシン(VM)やリソースの割り当ても一緒に管理できます。

NetBoxで管理するメリット

これまでエクセルやスプレッドシートで管理していた情報をNetBoxに移行すると、以下のような絶大なメリットがあります。

  1. 「信頼できる唯一の情報源(SSOT)」ができるあちこちに散らばった古い資料を探す必要はなくなります。「NetBoxを見れば、今の正しいネットワーク構成がすべて分かる」という状態を作れます。
  2. IPアドレスの重複事故を防げる手動入力によるミスや、担当者間の連絡漏れによる「IPアドレスのバッティング」という、ネットワークをダウンさせかねない致命的な事故を未然に防ぎます。
  3. とにかくUIが直感的で綺麗現代的なWebデザインで作られており、クリック操作で直感的に情報をたどれます。新人さんへのシステム構成の引き継ぎも、画面を見せながら説明するだけで格段にスムーズになります。

NetBoxと連携できるアプリケーション

NetBoxの最大の強みは、「強力なAPI」を持っていることです。これにより、他の便利なツールと自動連携させることができます。

  • Ansible / Terraform(自動化ツール)NetBoxに登録されたIPアドレスや機器のデータを読み込んで、サーバーの初期設定やネットワーク機器の構築を完全に自動化できます。
  • Zabbix / Prometheus(監視ツール)NetBoxに新しいサーバーを登録したら、自動的に監視ツール側にも監視対象として追加される、といった賢い運用が可能になります。

NetBoxを中心(ハブ)にして、運用作業をどんどん自動化・効率化していくのが現代のトレンドです。

インストール

Excelでの手作業の管理に限界を感じたら、それは次のステップへ進むサインです。無料で始められて、ITインフラ全体を美しく整頓できる「NetBox」。まずは手元の環境にインストールして、その使い勝手の良さを体感してみてください!

自社サーバ

手元で自由に触ってみたい場合や、社内の閉じた環境で構築したい場合は、自前でサーバーを用意してインストールします。UbuntuなどのLinuxOS上に構築するのが一般的です。

一番簡単でおすすめなのはDocker(コンテナ技術)を使う方法です。有志が用意してくれている netbox-docker というプロジェクトを使えば、面倒なデータベース(PostgreSQL)の設定などをすっ飛ばして、コマンド数回でサクッと立ち上げることができます。手元の検証用サーバーや、仮想マシン上で試してみるのにぴったりです。

クラウド利用

「サーバーの構築や維持管理の手間はかけたくない」という場合は、クラウド(SaaS)の利用やクラウドプラットフォーム上での展開がおすすめです。

  • NetBox Cloud(SaaS版)NetBoxの開発元が提供している公式のマネージドサービスです。インストール不要ですぐに使い始めることができ、バックアップやアップデートも全てお任せできます(※有料プランがメインです)。
  • パブリッククラウド(GCP / AWS等)に構築Google Cloud Platform (GCP) や AWS の仮想マシン(Compute EngineやEC2)を立ち上げ、そこにDocker等を使って自前でホスティングする方法です。インフラの管理はクラウドに任せつつ、柔軟な設定が可能です。

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