
正倉院 THE SHOW
正倉院という物語のなかを歩く。感じる、楽しむ。いま、ここにある奇跡。【大阪】2025年6月14日(土)~8月24日(日) 大阪歴史博物館 / 【東京】9月20日(土)~11月9日(日) 上野の森美術館にて開催!
期間
- 2025年6月14日~8月24日
【会場】大阪歴史博物館 - TOKYO東京2025年9月20日~11月9日
【会場】上野の森美術館
2025年、日本の文化史に新たな1ページを刻む特別展「正倉院 THE SHOW -感じる。いま、ここにある奇跡-」が、大阪と東京で開催されます。これは、毎年秋に開催される「正倉院展」とは一線を画し、正倉院宝物の実物展示を一切行わない、前代未聞の「体感型展覧会」です。
大阪・関西万博を機にスタートする本展は、最新のデジタル技術と気鋭のクリエイター陣の演出により、約1300年にわたり守り伝えられてきた宝物の魅力を、知識としてではなく、五感を通して直感的に“感じる”ことを目指しています。その注目の魅力と見どころを、複数の視点からご紹介します。
見どころ①:デジタル技術で宝物の”奥”に触れる
本展の最大の見どころは、最新技術を駆使したデジタル展示です。
- 超高精細3Dデータによる巨大スクリーン映像:宝物を360度からスキャンして取得した高精細な3Dデジタルデータを、会場の巨大スクリーンに投影。肉眼では決して捉えることのできない螺鈿(らでん)の輝きや、金属の緻密な彫刻、木材の質感といったディテールまでを、あたかも手に取るように鑑賞できます。宝物の内部構造まで映し出す映像は、まさに時空を超えた異次元の鑑賞体験と言えるでしょう。
見どころ②:五感で”感じる”1300年の奇跡
視覚だけでなく、嗅覚や聴覚にも訴えかける展示が、本展を唯一無二のものにしています。
- 史上初、再現された「蘭奢待(らんじゃたい)」の香り:織田信長や足利義満など、時の天下人たちが切り取ったと伝わる天下第一の名香「蘭奢待」。宮内庁正倉院事務所の科学調査に基づき、史上初めてその香りが忠実に再現されました。歴史を動かしたとも言われるその香りを、実際に体験できる貴重な機会です。
- 宝物が奏でた「音色」の追体験:現存する世界唯一の五絃の琵琶「螺鈿紫檀五絃琵琶(らでんしたんのごげんびわ)」など、昭和期に録音された宝物の楽器の音源を展示。1300年前の音色が、音楽プロデューサー亀田誠治氏の手によって現代の音楽と融合し、新たなメロディーとして会場に響き渡ります。
見どころ③:現代の才能が”紡ぐ”新たな正倉院
本展は、過去の遺産を鑑賞するだけではありません。現代を代表するアーティストたちが正倉院からインスピレーションを受け、制作した新作が展示されるのも大きな魅力です。
- ファッションデザイナー・篠原ともえ氏: 宝物の文様やデザインを、現代のファッションへと昇華させた新作ドレスを披露。
- 音楽プロデューサー・亀田誠治氏: 宝物の音色に現代のサウンドを融合させ、時を超える音楽を創作。
- 写真家・瀧本幹也氏: 正倉院正倉そのものを被写体とし、その荘厳な姿を巨大な立体写真として表現。
- 陶芸家・亀江道子氏: 宝物の文様美を、デジタルとアナログの手法を組み合わせて現代の陶芸作品として再構築。
彼らの作品を通して、1300年前の美意識が現代にどう響き、未来へと受け継がれていくのかを目の当たりにすることができます。
もう一つの魅力:”物語”に没入する空間と自由な体験
本展は「正倉院という物語を歩く」をコンセプトに、訪れる人が展示の世界に没入できる工夫が凝らされています。
- 「愛・美・紡ぐ」のストーリーテリング: 光明皇后が夫・聖武天皇を偲んだ「愛」、シルクロードを経て集められた国際色豊かな「美」、そしてそれらを守り伝えてきた人々の想いを未来へ「紡ぐ」という3つのテーマで構成。コピーライターの梅田悟司氏が紡ぐ詩的な言葉が、宝物の背景にある物語へと鑑賞者を誘います。
- SNS投稿も可能な鑑賞スタイル: 会場内の写真撮影が原則可能となっており、心に残った光景や感動をSNSで共有することができます。これは、従来の展覧会の常識を覆し、誰もが自由に楽しみ、感動を分かची合える開かれた体験を目指す本展の姿勢の表れです。
「正倉院 THE SHOW」は、歴史や美術の専門知識がなくても、誰もが直感的に楽しめるエンターテインメント性の高い展覧会です。正倉院のコアなファンはもちろん、これまであまり馴染みのなかった若い世代や海外からの観光客にとっても、日本の至宝の魅力に触れる絶好の機会となるでしょう。
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