本龍院(ほんりゅういん)は、東京都台東区浅草にある聖観音宗の寺院で、浅草寺の子院のひとつである。山号は待乳山。本尊は歓喜天(聖天)・十一面観音で、待乳山聖天(まつちやましょうでん)とも称される。この寺には浅草名所七福神のうち毘沙門天が祀られている。
聖天様鎮座のいわれ
推古天皇の御世、地中から忽然湧き出た霊山で、その時、金龍が天より降って山を廻り守護したと伝えられています。
それより6年後の夏、この地方が大旱魃に見舞われたとき、十一面観世音菩薩が悲愍の眼を開き、大聖歓喜天(だいしょうかんぎてん)の姿となってこの山に降臨されて、 苦しむ民を救いました。これが聖天様が当山に鎮座された起源であるといわれています。
聖天様は、御祈祷のご利益が非常に強く、特に現世利益の面で強力な神様として知られています。特に、待乳山聖天(本龍院)や聖天山正圓寺などの寺院では、聖天様への信仰が篤く、様々な願いが叶えられるとされています。
歴史
この寺は隅田川べりの小高い丘(待乳山)にあるが、この丘は595年(推古天皇3年)9月に出現して龍が守護したと伝えられ、浅草寺の山号(金龍山)の由来となったと伝えられる。601年(推古天皇9年)この地方が旱魃に見舞われたとき、歓喜天と十一面観音が安置されたと伝えられる。待乳山は、かつては周囲が見渡せる山であり、江戸時代には文人墨客がこの地を訪れている。例年1月に行われる「大根まつり」でも知られる。
大根と巾着
境内各所に印されてあります巾着や大根は、御信心をされて祈願することによって得られるその御利益を端的に表したものです。
大根は身体を丈夫にしていただき、良縁を成就し、夫婦仲良く末永く一家の和合を御加護頂ける功徳を表しています。
巾着は財宝で商売繁盛を表し、聖天さまの信仰のご利益の大きいことを示されたものです。
境内のあちこちに大根と巾着のシンボルを見ることができます。
築地塀(ついぢべい)
境内に一歩足を踏み入れると、多くの緑が茂り静寂に包まれ、とても落ち着く場所となっています。江戸時代には東都随一の眺望の名所と称され、大変賑わっていたようで、多くの浮世絵や詩歌などの題材ともなっています。広重の錦絵に描かれている築地塀が江戸時代の名残をとどめています。本堂から入り口の石段まで、すべてがパワースポットと言われています。その入り口最初には築地塀と呼ばれる全長25間(45.5メートル)の塀があります。広重の錦絵にも描かれており、江戸時代の名残をとどめる唯一のもので貴重な文化財です。
出世観音像
昭和11年境内整地のおり御頭のみ出土され、足利末期の作と鑑定され、学業、芸道を志す者の尊信を集めています。入ってすぐ右手に祀られており、メディアでも、待乳山聖天境内の出世観音の場所はパワーが漲っていると広められ、パワースポットとして人気がたかまりました。
歓喜地蔵尊(かんきぢぞうそん)
数度の火災に遭い、その尊容はとどめていませんが、子育て地蔵として伝授され、信仰されています。
毘沙門天
こちらに奉られている「毘沙門天」は、古代インドのパイシュラバナのこと。常に仏の道場を守り、説法をよく聞いたという言われから「多聞天」とも呼ばれています。体には甲冑をまとい、左手に宝塔、右手に鉾または宝棒を持ち、憤怒の形相で邪鬼を踏みつけている姿。左手の宝塔は「福をもたらす徳」、右手の鉾は「邪を払い魔を降す徳」を示すところから、財宝をもたらし心に勇気と決断を与えてくれるという、物心ともども福徳を施す神です。
大聖歓喜天
待乳山聖天のご本尊は「大聖歓喜天(だいしょうかんぎてん)」仏法を守護する大本の神様です。庶民の迷いを救い、願いを叶えてくれる広大な包容力を持っています。そこに「毘沙門天」の守りが加わり、まさに「鬼に金棒」的強力なご利益です。
名前の由来
待乳は、真土とも書き、この辺り一帯は泥海だったが、ここだけが真の土であったことを由来とする説がある。
アクセス
ご本尊 | 大聖歓喜天(聖天様) |
山号 | 待乳山 |
院号 | 本龍院 |
宗旨・宗派 | 聖観音宗 |
名称 | 待乳山聖天(本龍院) |
読み方 | まつちやましょうでん(ほんりゅういん) |
参拝時間 | 4月~9月:6:00~16:30 10月~3月:6:30~16:30 |
参拝にかかる時間 | 20分 |
御朱印 | あり ・聖天さまの御朱印 ・毘沙門天の御朱印 |
電話番号 | 03-3874-2030 |
ホームページ | http://www.matsuchiyama.jp/ |
住所 | 東京都台東区浅草7-4-1 |
最寄り駅 | ◼︎東武伊勢崎線 浅草駅 ◼︎東京メトロ銀座線 浅草駅 徒歩約20分 ◼︎東武伊勢崎線 とうきょうスカイツリー駅 徒歩約22分 ◼︎都営浅草線 本所吾妻橋駅 徒歩約22分 |
参考

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