永代寺

観光

門前仲町の地名の由来となった「永代寺」。かつては広大な境内を誇った大寺院の歴史を継ぎ、現在は深川不動尊の近くに静かに佇みます。徳川家康の命で建立され、富岡八幡宮の別当寺として栄えた歴史は、この地の成り立ちそのもの。境内には、今はなき旧永代寺の面影を伝える石碑や、日本一の大きさを誇った梵鐘の龍頭が残ります。門前仲町のルーツに触れ、歴史のロマンを感じられる貴重な場所です。

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ご本尊

阿弥陀如来(あみだにょらい)

(出典:公式情報源に明記はありませんが、高野山真言宗の寺院であり、歴史的背景から阿弥陀如来がご本尊であると考えられます。)

ご真言

阿弥陀如来

「オン・アミリタ・テイ・ゼイ・カラ・ウン」

(おん・あみりた・てい・ぜい・から・うん)

ご本尊以外に安置されている像

  • 弘法大師像: 永代寺は「関東三十六不動霊場 第21番札所」および「御府内八十八ヶ所霊場 第34番札所」であり、弘法大師(空海)が祀られています。

開山・開基

  • 開山: 長盛(ちょうせい)
  • 開基: 徳川家康の命による

山号・宗旨・宗派

  • 山号: 大榮山
  • 宗旨・宗派: 高野山真言宗

属性

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永代寺の属性を判断するにあたり、その複雑な歴史的背景と現在の役割を重視しました。

  1. 歴史的役割とルーツ: 永代寺は、門前仲町という町の名の「由来」となった、まさにこの土地の「基盤」を築いた寺院です。徳川家康の命で創建され、富岡八幡宮という大きな神社の別当寺(管理寺)であったことからも、地域社会の安定と繁栄を支える「地」の役割を担っていたことがわかります。一度廃寺となりながらも、その名跡が受け継がれ再興されたという事実は、大地が冬を越えて春に芽吹くように、その土地に根差した強い生命力、すなわち「地」のエネルギーを感じさせます。
  2. 境内の史跡: 境内に残る多くの石碑(旧永代寺の碑、赤穂義士休息の碑など)は、過去の出来事や人々の記憶を現代に留める役割を果たしています。これは、全てを受け止め、記録し、育む「大地」の性質と通じます。特に、探検家・間宮林蔵の墓所の跡地であることや、多くの人々の供養を行ってきた歴史は、人々の生と死を受け入れる「地」の象徴と言えるでしょう。
  3. 現在の信仰: 現在の永代寺は、巡礼霊場(関東三十六不動、御府内八十八ヶ所)の札所として、多くの巡礼者を受け入れています。人々が心の安寧を求めて訪れる場所であり、その祈りを受け止める基盤となっています。これは「地」が持つ、安定感や継続力といった性質と合致します。

歴史

  • 慶長元年(1596年): 徳川家康の命により、現在の永代島に創建される。
  • 江戸時代: 富岡八幡宮の別当寺として隆盛を極める。江戸六地蔵の一つが造立されるなど、江戸有数の大寺院となる。
  • 文化4年(1807年): 永代橋崩落事故の犠牲者供養のため、数多くの人が殺到し賑わう。
  • 明治元年(1868年): 神仏分離令により廃寺となる。
  • 明治30年(1897年): 旧永代寺の塔頭(子院)であった「吉祥院」が、永代寺の名跡を継ぎ、旧永代寺の境外仏堂であった「釈迦堂」の地に移転・再興される。

ご由緒

現在の永代寺の歴史は、二つの寺院の歴史が重なり合ってできています。

一つは、徳川家康の命によって創建され、富岡八幡宮の別当寺として栄華を極めた旧「永代寺」。広大な敷地を持ち、門前町「門前仲町」の名の由来となるほどの大寺院でした。しかし、明治維新の神仏分離令という時代の大きなうねりの中で廃寺となってしまいます。

もう一つは、その旧永代寺の塔頭であった「吉祥院」。吉祥院は、廃寺となった永代寺の名跡を継承することを許され、明治30年(1897年)に現在地(旧永代寺の境外仏堂があった場所)に移転し、山号を「成田山」として再興されました。これが現在の永代寺です。

つまり、現在の永代寺は、場所も規模も異なりますが、門前仲町の歴史の礎を築いた大寺院の法灯を今に伝える、由緒ある寺院なのです。

伝説

赤穂浪士の休息

赤穂浪士が吉良邸へ討ち入った後、泉岳寺へ引き上げる道中、旧永代寺の住職が粥を振る舞い、一行を労ったと伝えられています。この逸話から、旧永代寺の境内には「赤穂義士休息の碑」が建てられています。

ご利益

  • 諸願成就
  • 家内安全
  • 先祖供養

境内の見どころ

  • 旧永代寺の碑: 門前仲町の地名の由来となった旧永代寺の歴史を伝える石碑。
  • 旧永代寺大梵鐘の龍頭: かつて日本一の大きさを誇った大梵鐘の一部。その巨大さから往時の隆盛ぶりがうかがえます。
  • 赤穂義士休息の碑: 赤穂浪士の逸話を今に伝える石碑。歴史ファン必見の場所です。
  • 正岡子規の句碑: 「永代の 橋にかかれる 春の月」と刻まれており、子規がこの地を訪れたことを示しています。

関係のある有名人

  • 正岡子規: 俳人・歌人。句碑があります。
  • 間宮林蔵: 江戸時代の探検家。お墓が旧永代寺にありましたが、現在は移転しています。跡地に碑が残ります。

アクセス

山号大榮山
院号金剛神院
宗旨・宗派高野山真言宗
創建時代1624年(寛永元年)
開山・開基長盛法印
名称永代寺
読み方えいたいじ
参拝時間(開門時間)午前9時~午後5時
寺務所午前9時~午後5時
御朱印あり
本堂にて、「御府内八十八ヶ所霊場 第34番」や「関東三十六不動霊場 第21番」などの御朱印をいただけます。
電話番号03-3641-4015
住所東京都江東区富岡1-15-1
最寄り駅東京メトロ東西線・都営大江戸線「門前仲町駅」
 1番出口より徒歩2分

近くの神社仏閣

近くの食事処

  1. 九四八 (きゅーよんぱ): 鮮度抜群の鶏を使ったこだわりの焼鳥店。
  2. とんかつ丸七 深川不動店: 厚切りのカツが人気のとんかつ店。
  3. 魚三酒場 富岡店: 新鮮な魚介類が楽しめる人気の居酒屋。
  4. こうかいぼう: 優しい味わいのラーメンが評判のラーメン店。
  5. 門前茶屋: あさりを使った深川めしが名物のお店。

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