江戸三大祭「深川八幡祭り」の熱気を宿し、「江戸勧進相撲」発祥の地として知られるパワースポット。境内には歴代横綱の名が刻まれた碑が立ち並び、相撲ファンならずともその迫力に圧倒されます。日本地図を創った伊能忠敬が出立した地でもあり、新たな挑戦へのご利益は絶大。日本一の黄金大神輿の輝きと共に、江戸っ子の粋と誇りを今に伝える、深川の守り神でございます。
隣接する深川不動堂の燃え盛る「動」の祈りとは対照的に、ここ富岡八幡宮には、江戸の昔より続く「静」にして力強い、揺るぎない風格が満ちています。
御祭神
主神
- 八幡大神(はちまんおおかみ)
- 応神天皇(おうじんてんのう)
- 神功皇后(じんぐうこうごう)
- 比売大神(ひめおおかみ)
相殿
- 天照皇大神(あまてらすすめおおかみ)
- 常陸國總社宮(ひたちのくにそうしゃぐう)の御祭神
- …ほか、数多くの末社に様々な神様がお祀りされています。
社殿
- 御本社(御本殿)
- 末社
- 七渡神社・粟島神社
- 住吉社
- 聖徳太子社
- 天満天神社
- 花本社
- 永昌五社(金刀比羅社、鹿島・香取社、大鳥社、住吉社、竈社)
- 車折神社
- 客神社
- 野見宿禰神社
- 恵比須社・大黒社
- 十五末社(多数の神社を合祀)
- 富士浅間社
- 金刀比羅社
属性
地
当社の属性を解き明かす鍵は、主祭神である八幡大神(応神天皇)の神性にあります。八幡神は古くより武運の神、国家鎮護の神として篤い信仰を集めてまいりました。そのご神徳は、戦の勝利のみならず、国土を安寧に保ち、産業を振興させ、人々の暮らしの基盤を固めるという、まさしく大地に根差した力強さに繋がります。
「地」の属性は「継続力、忍耐力、蓄積」「安定・繁栄」を司るとされます。国家の安泰と繁栄を守護する八幡神の役割は、この「地」の属性と深く共鳴いたします。また、江戸勧進相撲の発祥の地として、日本の国技である相撲の礎を築き、支え続けてきた歴史も、物事の土台を築き、安定させる「地」の力と見ることができます。故に、富岡八幡宮の属性は「地」と解するのが最も的確でありましょう。
歴史
- 寛永4年(1627年): 当時、永代島と呼ばれた砂州に、菅原道真公の末裔である長盛法印が神託により八幡神を祀ったのが始まりとされています。
- 創建後、徳川将軍家から手厚い保護を受け、広大な社有地を得て「江戸最大の八幡宮」として大いに栄えました。
- 貞享元年(1684年): 幕府より勧進相撲の興行が許され、以降約100年間にわたり本場所が境内で行われました。これが「江戸勧進相撲発祥の地」とされる所以です。
- 明治6年(1873年): 東京府社に列せられます。
- 江戸三大祭りの一つ「深川八幡祭り」は、江戸時代から続く勇壮な祭礼として知られ、今もなお多くの人々で賑わいます。
ご由緒
寛永4年(1627年)、菅原道真公の末裔である長盛法印が、夢で八幡大神のお告げを受けました。「永代島という土地に私のための宮を営み、万民の安泰を祈れ」と。当時、永代島はまだ寂しい漁村でしたが、長盛法印は神託を信じて社を創建。その後、周辺の埋め立てが進み、人々の居住地が広がると共に、神社は「深川の八幡様」として江戸庶民の篤い信仰を集める中心地となっていったのでございます。
伝説
- 勧進相撲発祥の伝説: 江戸時代、寺社の建立や修復費用を集めるために行われた「勧進相撲」。その興行を幕府から初めて公に許されたのが、ここ富岡八幡宮の境内でした。これがきっかけとなり、相撲は庶民の娯楽として、そして国技として発展していく礎となったのです。境内には、その歴史を物語るように、歴代横綱の名を刻んだ「横綱力士碑」が鎮座しています。
- 伊能忠敬、測量出発の地: 日本史上初めて国土の正確な実測地図を完成させた偉人、伊能忠敬。彼が測量の旅に出る前、安全を祈願して深川の自宅からまず参拝に訪れたのがこの富岡八幡宮でした。境内には彼の銅像が立ち、これから新たな道へと踏み出す人々に勇気を与えています。
ご利益
- 勝負運向上・必勝祈願
- 出世開運
- 商売繁盛
- 厄除開運
- 交通安全
- 安産祈願
- 縁結び
境内の見どころ
- 横綱力士碑: 歴代横綱の名が四股名で刻まれた巨大な石碑。中央には初代からの横綱の名が、その左右には比較的新しい時代の横綱の名が追刻されています。相撲ファンならずとも、その偉容には圧倒されることでしょう。
- 大関力士碑・巨人力士身長碑など: 横綱碑の他にも、大関や往年の名力士を顕彰する石碑が数多くあり、境内はさながら「相撲の聖地」の様相を呈しています。
- 日本一の黄金宮神輿: 神輿庫に納められた、贅を尽くした二基の宮神輿。特に一の宮神輿は、鳳凰の目に4カラットのダイヤモンドが嵌められるなど、その豪華絢爛さは圧巻の一言です。
- 伊能忠敬像: 日本地図を手に、今まさに測量の旅へと出発せんとする伊能忠敬の銅像。新たな挑戦を志す者は、ぜひこの像の前で決意を新たにしてみてはいかがでしょうか。
- 大鳥居: 永代通りに面した朱塗りの大鳥居は、深川のランドマークの一つです。
文化財
- 一の宮神輿・二の宮神輿
- 伊能忠敬関係資料
関係のある有名人
- 伊能忠敬: 日本の測量家、地理学者。
- 歴代の横綱・大関: 多くの力士たちが信仰を寄せています。
アクセス
| 名称 | 富岡八幡宮 |
| 読み方 | とみおかはちまんぐう |
| 通称 | 深川八幡宮 |
| 参拝時間 | 授与所 平日9時~17時 境内: 24時間参拝可能 |
| 参拝にかかる時間 | 約20分 |
| トイレ | 手水舎横にある赤い建物 |
| 御朱印 | あり |
| 電話番号 | 03-3642-1315 |
| ホームページ | http://www.tomiokahachimangu.or.jp/ |
| 住所 | 東京都江東区富岡1-20-3 |
| 最寄り駅 | 東京メトロ東西線 「門前仲町」駅 1番出口より 徒歩3分 都営地下鉄大江戸線 「門前仲-町」駅 6番出口より 徒歩6分 JR京葉線 「越中島」駅 3番出口より 徒歩15分 |
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近くの神社仏閣
- 成田山深川不動堂: 徒歩約1分 (隣接) – 「深川のお不動様」として知られる強力な祈りの寺院。
- 永代寺: 徒歩約3分 (約250m) – かつて富岡八幡宮の別当寺であった寺院。
- 心行寺: 徒歩約5分 (約400m) – 深川七福神の福禄寿が祀られています。
- 陽岳寺: 徒歩約4分 (約350m) – 江戸十祖師の一つ、日覚上人ゆかりの寺院。
- 法乗院 (深川えんま堂): 徒歩約5分 (約400m) – 日本最大の閻魔大王座像で知られています。
近くの食事処
- みかわ 是山居 (みかわ ぜざんきょ): 天ぷらの神様、早乙女哲哉氏が揚げる至高の天ぷら。芸術的な逸品を求めるならここ以外ありえません。
- 焼肉 静龍苑 (せいりゅうえん): 予約困難な焼肉の名店。特にタン塩の味わいは伝説的で、一度は体験すべき美味です。
- こうかいぼう: 魚介の旨味が凝縮された、優しくも奥深いスープが絶品のラーメン店。参拝後の心と体に染み渡る一杯です。
- とんかつ 丸七 本店: 丼の蓋が閉まらないほどの厚切りカツが乗った「焼きカツ丼」が名物。見た目のインパクトと確かな味で、行列の絶えない人気店。
- 麺屋吉左右 (めんやきっそう): 濃厚な豚骨魚介スープと自家製麺のバランスが素晴らしい、つけ麺・ラーメンの名店。丁寧な仕事が光ります。
参考



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